以下は、ほとんど自分の備忘のための記述です。
ですが、木質資源の環境・経済・社会性について重要な認識を含んでいると思いますので、ブログに残しておきます。
(すみません、一般向けの記述にはなっていません)
ですが、木質資源の環境・経済・社会性について重要な認識を含んでいると思いますので、ブログに残しておきます。
(すみません、一般向けの記述にはなっていません)
昨日のペレットクラブ、日本ペレットストーブ工業会のイベントにて。
ZEHの推進に向けて、ペレットストーブが省エネ機器として認定される見込みが立って(それは当然だと思うし)望ましいのだが、省エネ法の枠組みが時代に合わなくなっているというのを実感し、この”省エネ法”なる大枠で国内施策が進むことの問題を見た気がした。
省エネ法だと、これがそもそもオイルショック時の石油輸入を減らす、という枠組みになっているので、(例えば木質資源が輸入される場合)国外でどれだけ石油を食って生産されたとしても、それが問われない試算になってしまう。
また、LCA的な観点もどうも不十分な制度になってしまっているようで、国内での生産・流通過程において木質資源が食う石油についても問われない。あくまで”消費”の段階でのカーボンニュートラルになるという点で木質資源が(他の化石燃料を一次エネルギーとするエネルギー源よりも)圧倒的に有利になる。
輸入ペレットだと、化石燃料を燃やした場合と比較して、CO2の排出量は▲10%程度しか減らない、という試算もある。これはFITの話だけど、ストーブ用だとさらに効果が薄いと考えるのが妥当だろう。
木質が実質より格段に有利になってしまう点。これは、計算上も社会環境的にもまずいと思うのだが、省エネ法の枠組みが、結果、木質を有利にするようになってしまっているので、さてどう修正されるべきか。意図してそうなったわけではない、としても。
省エネ法。そのものの枠組みの改正は困難な作業になるとしても、この大元を科学的な観点で改革しないと、ミスリーディングが続いてしまう。(原発による電力が有利になるのも同じこと)
あとは、昨日の議論とは直接は関係ないのだけれど。
ペレット製造についても、これが目的の生産物の場合と副産物の場合で、試算がぜんぜん変わる、わけですよ。
主たる生産物の場合は、これを生産することそのものが、エネルギー消費を伴う活動になるわけですが、副産物の場合だと、エネルギー消費は主たる生産物(例えば用材)を生産するためであって、副産物は廃棄物のようなものになる。
主たる生産物の場合はLCAのバウンダリー設定とインベントリの数値を明示しやすいが、副産物の場合はこれらの按分が難しい。トータルでみれば含めなければいけないが、副産物の有用性が乏しければ、これはゴミだから。ゴミだとそれの廃棄・無害化(処分)のためにに資源を消費することになる。副産物になることで、処分にかかかる資源を節約できることになる。
ペレットの場合、上記は全木と(理想的な過程で作られる)ホワイトペレットのLCA評価の違いについて言っております。
自分の認識が間違っているのかなぁ。これらの観点を忘れないための投稿でした。